海へ |
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海へ、行った。
電車のひとり旅っていい。
そんなに遠くに行く訳ではないのに、遠くに旅立つような、そんな趣を少し感じさせてくれる。
ショッピングモールをぶらぶらし、住んでいる町でいくらでも買えそうなオーバーニーを一足買って、またぶらぶら回る。
海に面したその建物を出る。
クレープや古着やシーズンが過ぎて安売りされてるサンダルやカラフルな雑貨やおもちゃやらで、ごちゃごちゃの街。
外に出ると私はポケットカメラを取り出してパッケージを開けた。
花火大会の日のために買って、使わなかったものだ。
空を、雲を、緑を、巨大なおもちゃばこを、手当たり次第に撮る。
小さい子どもを連れた母親たち、タバコを吸っているカップル、犬を連れたおじさん。
いつもの私ならあり得ないことだけれど、人の目など気にならない。
埠頭をどんどん歩いていく。
数台の車が停まっていて、今日は仕事が休みなのだろうか、それほど年でもない男の人たちばかりが釣りをしている。
それよりもう少し先まで歩いて、靴を脱いで地面に腰掛ける。
磯の香りを感じたかったのに、風が吹くばかりであまり海に来た気がしない。
暫く、海が凪いでいるのを見ていた。
揺れる水がひし形をつくっているのを見つけ、くらげを見つけ、太陽の心地よい熱を背に浴びながら、心を研ぎ澄ます。
自分の人生について考えてみる。
☆ ・ ☆ ・ ☆ ・ ☆ ・ ☆
次の記念日、また迎えられるように。
よろしくね。
ようやく、安心することができた。
私は彼を愛している。
投稿者 sdjrny | 返信 (0) | トラックバック (0)